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| ブルーアトラス物語/第一章・出会い | ||||||||
次の日曜日になっても、そのポスターは貼りっぱなしになっていた。掲示板を横切る度に隆一は気になり出していた。 隆一は20歳の頃に会社の仲間とバンドを組んで、いい気になっていた青春時代があった。隆一が初めてギターを手にしたのは高校2年の夏だった。隆一の兄がエレキギターを買ってきて「隆!ベンチャーズ、お前知ってか〜!」がきっかけだった。 時代は橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦の御三家に始まって、青春演歌歌手が次々とデビューし、一方ではザ・ピーナッツ、中尾ミエら和製ポップスの流行もあり日本の音楽が少し変わり始めた60年代中半である。そんな時にラジオから流れ出したベンチャーズの「ダイアモンドヘッド」のサウンドは強烈な印象だった。あっという間に街中にエレキを背負って闊歩する若者達が増えた。そして若者の心を掴んだのが東宝の若大将、加山雄三であった。映画「エレキの若大将」で作詞作曲(当時はシンガーソングライターなどということばはなかったと思う。)した「君といつまでも」は今でも歌われる名曲である。その映画の中に登場した寺内タケシはその後、日本のエレキの神様的存在になっていくのだが…。映画の中でエレキ合戦なるものがあって初めてエレキバンドの存在を知った。 その後、ビートルズに影響された若者が、日本のGSブームを引き起こし、加えてフォークソング…ロック、ニューミュージック…そして現在の姿へと日本の音楽は進んで行く…
そんな時代背景の中で、隆一も会社の中でエレキバンドを作って、演奏していたのだ。ただ、素人の集団で初めてギターを手にする者ばかりでなかなかバンドといってもお恥ずかしいものであった。そんなバンド経験も2年位で終わっていたので、隆一のバンド経験は寂しいものでしかなかった。 |
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