|
|||||||||||
| ブルーアトラス物語/第三章・猛特訓! | ||||||||||
次の日も、そして次の日も隆一は夜は部屋に閉じこもってギターの練習に時間を潰した。仕事から帰るとレンタルビデオの映画を見るのが楽しみにしていた隆一の生活は変わった。 ベンチャーズのCDを聞きながら目で楽譜を追いながらの毎日が続いた。何回も何回も繰り返しにCDを聞いていくうちに今まで何となく聞いて覚えていたメロディーやテンポがいかに適当に覚えていたかが分かった。これじゃ、バンドでみんなと合わせたらバラバラになるのも当たり前…。そんな基本的なところが今初めて気がついてる隆一だった。 次の週の日曜日、隆一は楽器屋で何やら探し物。エレキギターはアンプを通さないと全く寂しい音しか聞こえない。隆一はアンプを買いに来たのだ。まだ自分のギターさえもってない隆一…、まず自分のアンプを買っておこうと思い立ったのだ。家での練習用なので30wの小さなアンプを買った。 ボワァ〜ン…、アンプとエレキギターを繋いで、電源をいれてみた。そして、またCDを聞きながら楽譜を追う…。昨日までの練習に比べると俄然雰囲気が出てきた。腕も確かに急速に上がってきた。コード進行もスムーズに指が動くようになってきた。 「う〜ん…らしくなってきたっか〜」と少しだけ自信が生まれだした隆一だったが、左の指は皮が剥け、昨日は薬指から血がにじんでいた。「痛っ!」ギターの弦が指に食い込む…、弦を押さえてもいい音が出ない…。新たな悩みが隆一を襲っていたが、この経験は若い頃に知っていたので時間の問題と分かっていた。この痛みを乗り越えるとそのうち指の先がマメのように硬くなって痛さがなくなる。とにかくそれまでは辛抱だ。 痛みを抑えながら、隆一の格闘は連夜続いた。次の練習は今度の日曜日に迫っていた。 |
||||||||||
| 第三章へ | 12 | 前ページ | 次ページ | |||||||